[解説!]WSCってどんな大会?
- WSC Information
- Nov 26, 2023
- 5 min read
Updated: Jan 14, 2024
WSCとは?
World Scholar’s Cup 通称WSCは、英語で様々な競技を60か国以上から集まっている生徒達が競う世界的な大会です!参加できるのは世界中の小学生から高校生で、8-10歳がSkittles部門、11-13歳がジュニア部門、14歳以上がシニア部門に出場します。三人一組のチームなので、チームの中で一番年上の人の年齢に合わせた部門に出場することになっています。ちなみにチームメイトが見つからなかった場合、WSCのホームページで他の地域の人と同じチームにしてもらうこともできますが、多くの場合は同じ学校の人と学校を代表して出場しています。

実際の競技は毎年WSCのホームページにあげられるCurriculum Starter Kitというリンクや情報が載っている教材のようなものをベースに行われます。歴史、社会、科学、文学、音楽/美術、そして毎年変わるスペシャルエリアの合計6教科に分けられていて、一つのテーマを複数の視点から見ることが求められます。この教材を使って勉強したうえでWSCではペーパーテスト(Scholar’s Challenge)、エッセイ(Collaborative Writing)、チームクイズ(Scholar’s Bowl)、そして英語ディベート(Team Debate)の4つの競技を英語で行います。各競技の説明やそれらをどう勉強し対策するのかは別の記事に記載しています!
2. WSCの流れ
WSCはこれらの4つの競技の総合点数を競いながら地方戦(Regional Round)→世界大会(Global Round)→決勝大会(Tournament of Champions/TOC)の順番で勝ち進んでいく形式です。地方戦は100以上の都市で開かれており、日本では毎年4月下旬頃に福岡県で九州大会、5月上旬頃に東京都で関東大会、大阪府で関西大会が開かれています。二日間にわたるこの地域戦では上位40チームほどがグローバル戦の出場権を獲得できます。(ただ、結構多くのチームがAdditional Qualifiersという追加で出場権を獲得できるチャンスもあるので実際に日本から世界大会への出場権を獲得するチーム数自体は多い印象です。)
地方選で出場権を獲得すると、世界6-8カ所ほどで行われる世界大会に出場することができます。この世界大会は自分のチームがどの大会/国に行くのかを選ぶことができるので、海外に行く経験をしながら大会に参加できます。私達が参加した2023年はオーストラリアのゴールドコースト、タイのバンコク、中国の厦門、イギリスのロンドン、韓国のソウル、カタールのドーハで世界大会が開催されていました。開催される場所は毎年変わりますが、約1週間を過ごすことになるので自分が行ってみたい国、距離、時期などを考えて選ぶことをおすすめします。(ちなみに世界大会と決勝大会はよく学校と被るので事前に公欠を取れるかの確認を学校にしておくのも大切です。)世界大会以降は一チームにつき保護者が少なくとも一人は必要なので、一緒に行ってくれる先生や親を事前に探しておきましょう。

最後に世界大会でも上位に入るとアメリカのイェール大学で行われる決勝大会(Tournament of Champions)に出場することができます!ここでは1週間を通してイェール大学のキャンパスで全ての競技が行われるので、アメリカの大学を見に行くとてもいい機会にもなります。競技的な内容は地方大会や世界大会と変わらないので勉強は今まで通りに続けるといいと思います。


ちなみにWSCの運営であるDemidecと直接的な繋がりはないが、WSC Japanという団体があります。この団体は世界大会以降の日本から出場するチームをサポートするプログラムをつくっていて、飛行機の手配やオフの日のツアーなどを予約してくれます。このプログラムに参加するかは任意ですが、興味のある方は地方戦後に行われる説明会に参加してみてください。
3. WSCのイベント
WSCはアカデミックな部分だけではなく他の学生や文化と触れ合う機会がたくさん提供されています!地域戦から決勝戦まで毎回開催されているのはタレントショーといって、参加している生徒に事前募集を行い、大会当日に好きなことをみんなの前で披露するというものです。タレントショーは歌や本格的なバレエからあえて面白くないジョークをいうなど、ありとあらゆるものが披露されるので、披露するのはもちろん、見ているだけでもすごく楽しいイベントです。
世界大会から予定表に加わるのがスカベンジャーハント、パーティー(Scholar’s Ball)、文化フェア(Cultural Fair)です。スカベンジャーハントとは自分のチームメンバーと別々な行動班に配属され、その行動班と一緒に大会が行われている場所を周りながら様々なチャレンジをクリアしていくというイベントです。このイベントはチームの総合得点には一切影響がないため、気楽に他の国の生徒たちと仲良くなれる場でもあります!
パーティーは多くの場合大会が行われている場所とは別の場所で行われる子供向けのダンスクラブみたいなものです。DJがいる大きな部屋でみんなが大声で歌って踊って騒ぐというとても日本では経験できないイベントなので、思い切って参加してみることをおすすめします。

文化フェアは名前の通り、参加している生徒たちがブースを開いて自分の国の良さや文化を発信するイベントです。各ブースではその国のお菓子や有名なものを配っていたり、その国についてクイズを出したりしています。ここでブースを開くかはタレントショーと同じように事前に募集されるので、やってみたい方は応募を忘れないようにしましょう!
(チェックインの時にもらう予定表にScholar’s Socialというものがあるかもしれませんが、それは大きなイベントというより普通にご飯を食べる時間と考えてもらって大丈夫です。あと、これらのサイドイベント全てに必ず参加しないといけないわけではないので無理して参加しなくても大丈夫です。自分が体力的に余裕のある範囲でイベントには参加しましょう!)
4. 授賞式
WSCの授賞式では何百個というメダルとトロフィーが配られます。参加した人は必ず何かしらはもらえるので、終わったころには首にメダルをじゃらじゃら鳴らしながら自己肯定感も上がっていることでしょう。また、参加者全員にWSCのマスコットであるアルパカのぬいぐるみも配られます。地方戦では小さめですが、世界大会と決勝大会ではそれぞれの大会で結構大きめなアルパカが配られるので荷物のことも考えつつもらっておくとWSCならではの楽しみ方を経験できます!



5. 参加費
WSCは海外に行くということもあり、とても費用がかかる大会です。参加するにあたっては保護者の方とよく相談してから参加を決めることをおすすめします!
大会 | 費用のかかる項目 | 大まかな費用予想(一人あたり) |
地方戦 | 交通費・参加費 | 2000~3000円 |
世界大会(ソウル大会) | 渡航費・交通費・宿泊費・参加費 | 20万円 |
決勝大会(イェール大会) | 渡航費・交通費・宿泊費・参加費 | 75万円 |
(いずれも団体はなく、個人参加をした場合です)
https://www.scholarscup.org/ (WSCの公式ホームページ) - こちらに来年度の範囲や大会に関する情報がアップされます!
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